カテゴリ:本( 126 )

百人の王様 わがまま王

『楽園のカンヴァス』を手にした時、原田マハさんの最後の本の隣にあった兄の宗典さんの本。
お疲れモードだから、疲れない本をと借りた。
朝食の片付けに立った時、手にして数ページ。
それが面白く、立ったまま読んでしまった。
見開きに 直弥へ の文字。
多分、息子さんの名前かな?
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装幀とイラストは原研哉さんで、好みのイラスト。
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数ページ読んでちびっ子たちにも読ませたいと思いつつ、進むうちに、これは大人も読むべき本だと思った。
『裸の王様』も哀しいけど、我を通し、聞く耳持たずの指導者や、一応大人世代の人たちに自省せよと言ってるよう。
イラストを楽しみながら、日々の隙間時間に読むことにした。

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夕活
by koro49 | 2018-08-19 11:47 |

イザベルに薔薇を

昨日の日中は室温が31度を越え、カーテンを閉めた中で、首に濡れタオル、冷シャワーをして凌いだ。
外にはとても出れず、図書館の本が昨日が期限と気付き、慌てて読みだした。

伊集院静さんの『イザベルに薔薇を』
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タイトルから、ちょっとした恋愛小説かな?と借りたら、それは少しで、青川詩人美(シジミ)と言う真っさらな18歳の青年が、叔父の青川無塁(ムール)から、伊集院さんの愛する?競馬、麻雀、競輪(をやらされながら)、生きる意味を探して行く。
何も知らない詩人美が、不正で勝とうとするギャンブルの相手に立ち向かう様子は、分かりやすい勧善懲悪世界を描き、専門用語に疎い私は、その部分はスルーしても楽しく読めた。
特に一時期叔父と別れ、アジアの各地を老人と時には苦行のような旅をする場面で、詩人美は宇宙とは、人生とはと問いかけながら答えを見出し、逞しく成長して行く。
周りの登場人物も、それぞれ面白く描かれ、叔父の無塁と詩を朗読する場面が何度かある。
最後朗読し合ったのは、洋上での中原中也の『湖上』。
無塁が愛したイザベルに会えたのは30数年後だったが・・・。
その時の叔父の後ろ姿は、30数年前の若者であり、その姿に詩人美は自身を重ね、人生はほんの一瞬であることを知る。

詩人美が老人から教わった中国の古い詩の一節
『荊棘の傷に河の泥』が心に残った。

伊集院さんの死生観も込められていると思うこの小説、書きたい題材を書いたんだろうな。

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朝活
by koro49 | 2018-07-22 14:03 |

くまのパディントン展

今回観たかった展示の一番は、『くまのパディントン展』

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絵は何人かが描いているけど、アイバー・ウッドの4コマ漫画の絵と、パンフレットにも載っている、ペギー・フォートナムの絵に惹かれ、今回会えなかったちびっ子たちにカードを買った。
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後で会った娘に「どうだった?」と訊かれ、
「せつなくなるほど、めんこがった(可愛かった)」
切なすぎてぬいぐるみが欲しくても、荷物と置き場所を考えキーチェーンにし、今はキッチンからも、ここからも、いつも見れる場所にぶら下げている。
パディントンがまさかり半島来訪。

今朝初咲きの、露草一輪と丁字草。
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去年株分けしてもらったハーブの種類かな?いい香りがしてグランドカバーになる。
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雲に隠れていた今朝の山は、晴れて綺麗に見え、日に日に緑の色濃くなり、それでも一箇所残雪が見える。

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陽射しは強い
by koro49 | 2018-05-24 10:55 |

銀河鉄道の父

図書館から借り、数十ページ読み引き込まれそうだったのに、アリさんの働きや、プチダウンなどで日は過ぎ去り、今日が返却期限だった。
待機している人も多いと思ったので、昨夜一気読み。
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宮沢賢治の父が、主に賢治の誕生から旅立ちまで、彼をどのように愛し育んだのか、賢治の妹トシとの関係、熱心な浄土真宗信者である父と、日蓮宗に折伏しようとする賢治の対立と葛藤、岩手の風土と共に、賢治の作品の土壌も綴られていると思う。

賢治の三周忌を前に、孫たち(賢治の甥、姪)に『雨ニモマケズ』の詩を読む下りがある。
それを書いた時の賢治の様子を読んだ後だったので、音読しようとしたら声にならず、ウィスパーボイスとも違う、嗚咽とも違う、喉の奥が苦しくなるような、そんな声にならない声で涙しながらの音読だった。
図書館でリクエストが途絶えた頃、もう一度借りて読みたい。

いつか賢治に会えるかな?と思った父政次郎だが、浄土真宗だと西方極楽浄土でも、日蓮宗では天上にいることになる。
そこでふと改宗を思いつくことで終わっていた。
それほどまでの深い愛。

私は、宗教、宗派の違いでそれぞれの教えはあるとしても、拠り所として、支えとして、救いとして、行きつく先はひとつであると思っているから、一つの宗教に帰依することは出来ないかも知れない。

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庭便り
by koro49 | 2018-04-27 14:48 |

奇跡の人

今朝の花は、昨日未だ3輪程だった白のクロッカス。
朝陽を浴びて咲いていた。
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貸出中だった本、待機者は一人で程なく借りれた。
昨日の午後と、夜片付け後、テレビを観ながらうつらうつらしていた人に「消していい?」
今日の楽しみに少し残そうと思いつつ、後少し、もう少しと、シンデレラタイムに読了。
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ヘレンケラー物語の日本版で、原田マハさんの『奇跡の人』
明治20年の弘前、金木を舞台に、津軽の風景、桜、津軽弁、津軽三味線が盛り込まれ、映像と音が浮かぶ。
金木時代に一緒に過ごし、かけがえのない友人となりながらも別れた「れん」と「キワ」。
二人の再会は70年近い歳月の後だった。

巻末に[協力]として、角田周、九戸真樹、中村タケの三氏の名前。
原田さん、地吹雪の描写も含め、津軽弁に精通してる?と思ったら、そうだったんだ。
金木は一度行ってみたいと思ってるので、いつかのホリデーパスの課題。
きっと建物は『斜陽館』がモデルなんだろうな。

この本を読む時に使った栞は、ベトナムのお土産。
アオザイを着た女性に、洋装の「安」を重ねた。
本を読む時の栞選びも、楽しいもの。

春先、こんなに晴天が続くのも珍しいとか。
これから、少し外でアリさんの働き。
by koro49 | 2018-03-28 14:03 |

嵯峨野花譜

初めて読んだ葉室麟さんの小説。
嵯峨野大覚寺花務職の少年僧胤舜の物語で、抱えた出生の秘密、父母との交差する思い、嵯峨野の風景、活ける花々、京の寺々など、う~んと感じ入り脱力状態。
家人が借りた本を手にしたら読みたくなり、さっき読了で今日の返却期限に間に合い返本してもらった。
葉室さんの年末の訃報に驚き、私より二つ年下だった。
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読んでいたら、こんな景色の甘味を食べたくなった。
何の飾りもない、紫花豆の餡を丸めて歪にしたものに、しんびき粉をまぶしたもの。
家人には丸くしたものにしたけど、この本にはこちらがお似合い。
美味しかった。
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さて、西日が射したら、ホコリが目につく。
本は少しお休み。
by koro49 | 2018-03-12 16:40 |

笑顔

午前中の「ピンポ~ン♪」で届いた本。
90歳のおばあちゃんが青空をバックに満面の美しい笑顔。
読みたかった本、早速読み、時々涙で読了。
先を元気に歩む人の姿には、力をもらい、自分の不甲斐なさを思う。
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食べたい、作りたいと思っていた『笹餅』も、写真と共に詳しいレシピが掲載されていた。
作るよ!どうもありがとう♪
ミサオおばあちゃんの人生も、山あり谷あり。
今は多くの人たちに、美味しさと一緒に心を届ける『笹餅』を作る。
未だに27キロの米袋を持ち、それが持てなくなったら、笹餅作りは引退するとの潔さ。
見習うべきは見習い、後を付いて行きたい。
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一緒に入って来たデニッシュは、今日の私のランチ。
サッとトースト、焼きそばの人の具を半分、残りものを入れたスープと。
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美味しかった。
ごちそうさま~♪

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ちびっ子
by koro49 | 2018-03-09 15:27 |

百年泥

気温は0度でも、雲間から青空。
雪質がいいだろうと、山にスキーに出掛けた人。

私は片付け後、返本前にもう一度『百年泥』を手にした。
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芥川賞受賞作品のこの本、最初読んだ時、うん?ううん?
中々読み進めなく、放り出しそうになってしまった。
IT企業の日本語教師として、インドのチェンナイに暮らした女性が、三か月半で百年に一度の大洪水に遭う。
濁流に押し流され、堆積した泥の中からの品々(人たち)を、追体験して行くというもの。
そこにインドの文化、階級制度、人々の暮らしなどが、泥の中から掘り出し物を見つけるように描かれ、主人公自身の母のことも。
それが時空を越えて現れるから、最初理解出来なかったのかも。
日本語教室の中で一番日本語に長けている貧しい生い立ちのデーヴァラージがもう一人の主人公であり、最後の数行にこの先の展開はあるのか?と思わせ、続編ありかな?

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朝茶
by koro49 | 2018-03-06 10:48 |

おらおらでひとりいぐも

テレビのニュースで、若竹千佐子さんの『おらおらでひとりいぐも』が、第158回芥川賞受賞を告げた。
そのタイトルから宮沢賢治の『永訣の朝』を頭に浮かべた多くの人がいたと思う。

(あめゆじゅ とてちて けんじゃ)
「雨雪取って来て頂戴」と言う旅立ちが近い妹の願いは、思い浮かべただけで胸に迫る。

読みたいと図書館に行ったら、貸出中で待機者なくほどなく借りる事が出来た。
読了後、昨日は図書館で再読。
ひと言、いい本に出会った
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突然の夫との別れ、葛藤、孤独から来る寂しさ、頭の中に湧き出る出身地の言葉(ざっくり分けたら東北弁)。
青森県内でも大きく分けたら津軽弁と南部弁があり、ここはどちらかと言ったら南部弁の方で、岩手の言葉はある程度分かるし、イントネーションもそれなりに表現出来る。
その方言を使いながら、主人公桃子がこれまで歩んだ人生の中でのその時々の桃子が現れる。
そして描かれる、老いと老いの兆し。

宮沢賢治の宇宙と、方言のリズム、イントネーション、温もり、それらがない交ぜになり、哲学書のような気がした。

最後のシーン、孫に人形を繕って欲しいと言われ、二階の階段を上って行く桃子。

そこに浮かんだ絵。

再生と、光と、踏み出す一歩を感ずる作品には、いつも力をもらえる。

昼は何か食べてと出掛けたので、途中休憩コーナーで微糖の缶コーヒー一本で頭がクリアになり、すっと読めた。
帰宅後、夕飯も近いしと、桜餅の道明寺が残ったのを小さく丸めてほうじ茶で、美味しいお茶タイム。
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『おらおらでひとりいぐも』は、一人になった作者の心情。
今の私(たち)は『おらだぢはおらだぢでふたりでいぐも』。
二人だから、二人分の老いと付き合いながらのこれからの道程。
どちらが一人になるのかは、神様の思し召し。
その時になったら、残ったどちらかの『おら』は、強く生きるべきであり、生きてって欲しい。

この本、時が経ったら又読みたいし手元に置きたい本になったので、買うことにした。

そう、好きな場面をひとつ。

75才になろうとする桃子が亡夫の墓参に訪れた初秋。
途中足を挫いてしまい、痛みと不自由さの中で歩くシーン。
一人の墓参であっても、小さい頃からそれぞれの年代の桃子さんが登場し賑やかな墓参。
その桃子さんたちとお弁当を食べ、帰りはバスで帰ろうとふと横を見た。
その途端、赤いものが目の端に飛び込み、それはカラスウリの赤だった。

未だ、十分に赤い。あいやぁ、こんなどごさ、なんで。
桃子さんは笑って、ひとしきり笑って、
あ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(一部略)

 ただ待つだけでながった。赤に感応する、おらである。まだ戦える。おらはこれがらの人だ。こみあげる笑いはこみあげる意欲だ。まだ終わっていない。桃子さんはそう思ってまた笑った。


こみあげる笑いはこみあげる意欲・・・いいな。
私も又これから先、その時々の頃子さんと話しながら、問いかけながら歩むと思う。

saheizi先輩の読後感も良かったので勝手にリンクでよろしゅうに♪


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ちびっ子たち
by koro49 | 2018-02-20 11:52 |

にじいろガーデン

これも小川糸さんの作品で、装幀に惹かれて借りた、いつものジャケ買いならぬ装幀借り。
広い庭に花が咲き、家族4人が手を繋いでいる。 
装幀からは、温かい景色が感じられた。
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確かに温かい家族の物語であるけど、普通の家族と違うのは、女性同性婚家族で、子ども二人は、それぞれの子どもだということ。
その4人が、立ち止まり、ぶつかり、戸惑いながらも子供たちの成長と共に、確たる家族を形成していく。
最後は悲しい涙も流れても、確かに歩みだす様子が読み取れ、読了後は温かいものに包まれ就寝。

あたり前の家族、あたり前でない家族って何だろう?

明日返本に行ったら、本はしばらく一休さん。
それにしても、図書館の本の背表紙が緩んでいるのが気になる。
どんな読み方をしてるのか?
私は両手で持って、ページをめくっている。

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雪は溶け
by koro49 | 2018-01-18 12:07 |