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grapefruit juice

この本を買ったのは4年前でした。
どういう訳か、先日2度読み返していました。
こちらの方の この時の記事での この方のコメントに対して、ふと思い浮かんだのがこの本の最初の部分です。
この「グレープフルーツ・ジュース」は皆さんご存知のジョン・レノンの妻、オノ・ヨーコさんが書かれたものです。
昨日の記事でのプレゼント曲「イマジン」は、ヨーコさんのこの本からインスパイアーされて、ジョンが作った曲であると、彼自身が言っています。

「グレープフルーツ・ジュース」は1964年にわずが500部の限定版として、東京で出版されたそうです。その後1970年に加筆され、英語版が世界発売されたそうですが、私の手元にあるのは英語版の訳者である南風椎(はえしい)さんが、別の視点から読んでみたいという話をヨーコさんに持ちかけ、その時日本の代表的な写真家33人に、ヨーコさんの文から感じたものを写真にと協力をお願いしたのだそうです。
限定版から30年近い時を経て出来上がったコラボレーションです。
grapefruit juice_c0024861_17294379.jpg
カバーの写真はM.HASUIとなっていますが、私はどんな方かわかりません。
でも、グレープフルーツの影がハート型になっていますよね。
そして、写真は全てモノクロです。

序としてヨーコさんが書かれていること。
戦争中食べものがなくなってきて、7歳の弟がしょげている顔を見て、切ない思いをされたヨーコさんが「美味しい献立を考えようよ!」と、次々美味しい料理を二人で言い合って、最後は笑いながら「そんなに食べたら、おなかこわしちゃうわね」「なんだか、おなかいっぱいになったような気がしない?」…
そんな遊びの後、弟はおどけて、でんぐり返しを「もう大丈夫!」というようにして見せた、という件があります。
その時の事をヨーコさんは時々思い出されるそうです。
戦争中は日本だけでなく、世界中でこんな事が起こっているんですよね。

序の後半で
今はもう、勇気づけのために、架空のメニューなど作る必要のない時代になりました。
でも精神的には、どうでしょう。
おなかに風が吹いているような何かに飢えているような気持ちで暮らしているのではないでしょうか。
                  …と問いかけています。




読むたびに私の心に響くのは、違う場所です。
今日の私に響いたのは…
        
        いろんな種のつまった袋に
        穴をひとつあけなさい。
        袋を風の吹く場所におきなさい。
        空っぽのバッグを持ちなさい。
        丘の頂上に行きなさい。
        できるかぎりたくさんの光を
        バッグにつめこみなさい。
        暗くなったら家へ帰りなさい。
        あなたの部屋の電球のある場所に
        バッグをつるしなさい。

すべて命令形で書かれているこの本、最後は
    
        この本を燃やしなさい。
        読み終えたら。

で、終わっています。そして…
  
    This is the greatest book I've ever burned
                   -----John

のメッセージがあります。

さて、皆さんが好きなビートルズの曲は何でしょう?
あえて一曲は難しいですね。2曲にします。
私は初期のカバー曲が懐かしいです。
「ツイスト&シャウト」とか、「Mr.Moonlight」
全世界同時衛星中継が最初にされた時の、スタジオからの「愛こそすべて」も印象深いです。もちろん「Yesterday」は詞も好きです。
by koro49 | 2005-10-23 19:14 |
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