今朝は晴れ上がり、朝食前にレーズンを入れてカンパーニュを捏ねる。
買い物に乗せてってもらい帰宅後、二次発酵で焼き上げ。 添えたのは今年最後の黄色いバラ。 蕾をカットしたら、これだけ開いてくれた。 *********************************************************** *********************************************************** 先月故郷に行った時、実家の物置からこね鉢を貰って帰る。 小さい時から母がこのこね鉢でべこ餅を捏ねていた姿、仏前用のお華束(おけそく)を作る姿を何度も見て、時には手伝った。 浄土真宗である実家の供えの餅は団子ではなく丸餅で、それをおけそくと呼んでいた。 そのお餅を故郷では米の粉を捏ね、丸い円盤型にして一番上には傘の形で、それを「おかさ」と呼んでいた気がするけど、茹でて米の粉をまぶして冷ましてから・・・あの仏具は何て呼んでいたっけ?半紙を敷いたそれに載せて一対にして供えていた。 母が亡くなった時は、近くの叔母がこのこね鉢で七日毎におけそくを作って供えてくれたけど、その後は使うことなく物置に。 今はおけそくも作る事なく、出来た落雁で済ませることが多いと思う。 祖母は祖父とは早い年での別れ、娘二人も早くに旅立ってしまったので、仏事を大切にしていたし、当然嫁として母もそれに従い月命日、祥月命日と大切にして来たと思う。 小さい頃はそれぞれの月命日を精進日として、肉類はもちろん、魚類の摂取も禁じられ、精進日が恨めしかった育ち盛りの子どもたち。 一度、母が子和えを食卓に載せ、祖母に厳しく叱られたことを何度が聞かされたけど、今はもうそんな事を気にする事もなく、それも時の流れ。 そんな色んな思い出が詰まった捏ね鉢の事がずっと気になっていて、弟その②に「貰っていい?」と訊いて、車に積み込む。 でも、かなり傷んでしまっていた。 直径55センチで重さは4.5キロあった捏ね鉢、この捏ね鉢だったら今作っているカンパーニュを2個分捏ねれそう。 何より木の重さと鉢の曲がり具合が、捏ね易い形に作られている。 無駄をそぎ落とし、使いやすく合理的、シンプルに作られたまさに『用の美』のこね鉢。 これだったら体重を利用して疲れる事無く捏ねれそう。 ひび割れ多数と、小さな穴も。 カビもうっすら付いていたのを、帰宅してから毎日拭いていた。 本日、色々メンテナンス部長がDIYセンターで補修剤を見つけ、取りあえずひび割れを埋めてくれる。 ちょっと考えながらの補修になりそうだけど、もし再生したら大切に使おう。 使えなかったら、部屋の片隅に置いて物入れにしようかな?! 断捨離ばあちゃんでも、心の財産に繋がる物は大事にしたい。
by koro49
| 2011-11-20 16:27
| パン
|
Comments(8)
Commented
by
saheizi-inokori at 2011-11-21 12:40
いい姿です。
ご先祖さまも固唾をのんで見守っているかもしれない。 特別にうまいおけそくができあがりそうです。
0
Commented
by
koro49 at 2011-11-21 15:02
>saheiziさん
昨日メンテナンス部長が目地を補修したら、綺麗に隙間無く、小さな穴も埋まりました。 紙やすりで磨いて、その後何かを塗るらしいです。 2剤を合わせて使うものらしいけど、いいものがあるんですね。 使えるようになったら嬉しいです♪
Commented
by
harunoyokihi06 at 2011-11-22 10:03
koroちゃん 今日の捏ね鉢のおはなしとてもいいお話でした。
昔の人は厳しかったですね。 母も時々姑の話をしますが、想像もできなかったほど苦労したんだなあ~。 いい時代に生まれたなあ~と思ったりします。 古いものを使い継ぐっていいなあ~。 我が家にも常時メンテナンス部長がおります。 彼がドイツで買ってきた自分のカバン(仕事用)は時々磨いて いるからいつもつやつやしています。 私と言えば自分のバックなんてみがいたことがなかった。 この捏ね鉢はとても大切な財産、思い出とともになくしてはいけないほどの宝もの。
こね鉢!! 懐かしいですねぇ、私は祖父の家で見たことがありますが、彼らはとてもその捏ね鉢を大切に使っていましたよ。
Commented
by
koro49 at 2011-11-22 16:30
>momoちゃん
そうね、でもそんな嫁時代を普通のこととしてみんな勤めて来たんだもんね。 そうそう、祖母は肉親だけでなく実家と祖父の縁故者の月命日も精進日としたから、小さい頃はしょっちゅうだったような^^; 後年、少しづつ減って、父が亡くなってからは母のする通り。それも時の流れだね。 晩年は穏やかな人になったし、4人あった子供の3人に先立たれて、寂しかっただろうと時々思うよ。 バックも磨けば光るんだよね・・・娘からもらったバック数点、ちょいと手入れしないと^^; 捏ね鉢、使えるようになったらいいな。
Commented
by
koro49 at 2011-11-22 16:32
>michikoさん
お祖父さんの家にあったのですか? 今はどうなっているだろう?? 道具を特に自然の物で作られたものは大切にしたいですね。 この捏ね鉢も、来年辺りだったら、もっとひび割れがすごくなって、駄目になっていたかも知れない。
爺さんの家にあった捏ね鉢は現役でしたよ! もう我が家は道具を持たないようにしたので、さすがに貰っては来なかったのですがかなり大きかったです。直径45センチ以上あったと思いますが、木で出来ていますからね、ひび割れはありました。
厚みもあって重たかったです。 使っていると彼らは話していましたが・・パンは焼かないだろうし、何に使っているのかは不明(笑 蕎麦でもこねているのかなぁ、うどん作るのかもしれないです^^
Commented
by
koro49 at 2011-11-24 16:22
>michikoさん
私も物は少なくしているけど、これはこのままだと可哀想と思ったことも貰って来た理由のひとつ。 お餅も作ってみたかったし。 私もこのままの状態で使いたかったけど、ひび割れ、小さな穴が多数で、衛生面も問題ありと、補修してもらいました。 思うようには出来なかったようだけど、捏ね鉢として使えそうです。 蕎麦は未挑戦です^^;
|
最新のコメント
Links
お気に入りブログ
APPLEPIE QUI... うちの食卓 Non so... 夢見 油彦 の「ニッキは... 食卓から愛をこめて arinco's kit... ミ ル キ ー ハムスターパゾ 今もス... ぽー&きぃ 「美味しかった!」が聞きたくて =この道はいつか来た道= TERVE !! Art to life まるごと青森 馬鹿の直感 パンの木ぷらす~備忘録 人生万事塞翁が馬 about ・ぶん ばーさんがじーさんに作る食卓 写真日誌 みつばちのすばこ うろうろ、ごそごそ。(旧館) 梟通信~ホンの戯言 響の言葉 akko's Cafe ... イスラムアート紀行 パリでごはん VANILLAな哲ちゃん... 毎日手紙を描こう★貰うと... **おやつのお花** ... 九十代万歳! (旧 八... wiwiの気まぐれ日記 ライフノート Over the Blue 食卓の風・・・ 更紗の国から 流木民 やっぱりRolling3... たのしぐ いぐべし 暮らしのエッセンス ... ちょろり1日々徒然 てんてまり@Up.town harucooking ... 魚屋三代目日記 chiocciola つまみの記録 なすがママ table et des... ハイチュウ Hai Trieu Chéris-1et3-話 七色手帖 糸巻きパレットガーデン 古布工房 小手毬 里山ガーデン たまがわ日和 ひとりを楽しむ a serene lif... も・め・ん・と ほっこリ日記 私の好きなもの Ricette the ... すもものキレイの素 *シアワセノカタチ やっぱり旅が好き♪ くーまくーま3 ..., 【愛と怒涛のけいこ飯】 ... 暮らしの中に優しい時間 Tea Wave ~幸... 暮らしのえんぴつ 使えるフィンランド語! 終の棲家のひとりごと♪ 山歩路通信―さんぽみちつ... 今中哲二氏講演会情報等 あれこれ逍遥日記 Vol.2 My style 身の丈暮らし ~ 築6... 春のよき日に vol.4 裂織・家事日記 絵日記日和 以前の記事
ライフログ
カテゴリ
全体 料理 郷土料理 保存食 ちょっと海の向う風 スープ 洋菓子 焼き菓子 和菓子 パン ジャム ここの美味しい物 ここの景色 ここの言葉 花たち 手作り 母の手作り 音楽 本 アート巡礼 日々のこと まごすけどん 思うこと こころもよう TON同盟 いつか通る道 ちょっと遊び お出かけ 好きなもの 私が考える原発 未分類 タグ
検索
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||