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気働きって…

昨日のpeauさん のコメントに向田邦子さんが出てきました。
大好きな作家ですが、母と同じ昭和4年生まれだというのを知ったのはここ数年のことです。知ったときは少しショックでした。同じ年でこんな青春時代を送った人もいたんだなあって…
母は9人弟妹の一番上、父を早く亡くしているのである意味、他の弟妹の父的な役目もしていたと思うのです。
向田さん自身は、ご両親が健在な家庭で育っているのですが、長女であり家事をキチンとこなしていたという事は彼女のエッセーからもうかがい知る事が出来ますし、母との共通点を見出す事があります。
あの当時の人たちは全てのことをキチンとしていたんだなって感心する事が多いです。

彼女のエッセーに「学生アイス」という作品があります。
男子学生とコンビを組んでアイスを売り歩くというお話です。
ところが簡単には売り上げが伸びず、溶かす事が多かったのですが、景気のいい会社に売り込む事を思いつき売り上げを伸ばします。その後信号無視でおまわりさんに連行され、事情を話したら警察の独身寮を紹介してくれ、そこで屠殺場が一番売れるという事を聞いてすごい売り上げを上げるというお話。
その中に「ちょっとした気働きが収入につながる」という文が出てくるのですが、私はその「気働き」と言う言葉がとても好きです。
ここでの「気働き」は、処世術としての一面を言ってると思うのですが、向田さんは生活全てに気働きをする人だったと思っています。

母は優しくて、冗談も言う楽しい人だったけど、怒れば怖い人でもありました。
家にいた時は、「○子!気きがせで!!!」と何度も叱られたことがあります。
まさかり弁で「気配りしなさい!」と言う意味でしょうか…
向田さんの「気働き」と、母の「気きがせで!」と言うのは私の中では同じ言葉として心の中にあります。
気配り、目配り、心配りを忘れてはいけないという事として…





気働きって…_c0024861_174819100.jpg
茗荷と青紫蘇で、酢味噌和え。
キウリは所々皮を剥いて、半分に切り種を取ってスライスして塩もみ。
サッと洗って、茗荷、青紫蘇、味噌、酢、砂糖ほんの少し。
さっぱり頂けます。
by koro49 | 2005-08-23 18:02 | | Comments(24)
Commented by joulupulla at 2005-08-23 19:44
気きがせで=気を利かせ、、、なんですね。
これをさり気なく出来る人って本当に尊敬しますよね。
気配りの上手な人って、やっぱり洞察力があって頭の回転の早い人
って思ってます。
こっちにきてから、私が「日本でやってた当たり前の事」をしただけなのに
ものすごく感動された事がありました。
あの時は日本人の感覚で行動して良かったなぁと思いましたよ。

きゅうりの酢味噌和え!
丁度、酢味噌があるので、フィンランド産きゅうり(日本のとは全く違うんですよ)で作ってみようかな。
Commented by peau0320 at 2005-08-23 21:11
気働き・・・ いい言葉! 彼女には、頭が良くて、美しくて、細やかな心遣いのできた人という印象を持ってきましたが、なるほど気働きの出来た人でもありますね。彼女のエッセイ、食べ物の話もたくさんありましたね^^ どなたかに差し入れをされるのに、受け取る方が決して負担に思われないよう、その辺りの心遣いが絶妙だったと記憶してます。他に泣けたのが、疎開する子供達に、お父さんが宛先を書いた葉書を沢山持たせた話。確か元気なら丸を書いて送ってよこしなさいということだったと。それが疎開が長くなるにつれて、その丸の大きさがどんどん小さくなっていって・・・。近年、妹の和子さんが出された「向田邦子の恋文」は、他人の手紙を盗み読むようで、最初かなり抵抗がありました。でも沢山の美しい彼女の写真の謎が解けました。大変な経験をされた方だったのだと読み終えた後、気持ちが重くなりましたけど。
うわ、なんだか、めちゃくちゃ、とりとめなく長くなりました^^;
Commented by koro49 at 2005-08-23 21:25
>joulupullaさん
そう、まさしく気を利かせですね!
気働きは日本人が得意なのでしょうか?
いや、その人が持っている感性の一つなんでしょうね。
joulupullaさんが、フィンランドで感動されたというのは、あなた自身が持ってたものが働いたのですね♪

そちらのキウリどんなだろう?
是非作ってTBお願いしまっす♪
Commented by koro49 at 2005-08-23 21:37
>peauさん
peauさんと邦子さんの共通点、愛猫家であるという事ですね♪
そうそう、差し入れした相手はデザイナーの植田いつ子さん(皇后様の洋服を作られてる人)ですね。あの文私も読んで、うんうんと頷きました。あの事故に遭う前、植田さんが最後に彼女のマンションに寄ったとき、すごく部屋が片付いてて、その時の彼女の言葉「私でも、きれいにすることあるのよ…」だったと思うけど。
疎開の話もね。
私は電車の4人掛けの座席で、「父の詫び状」を読んで涙が止まらなく、向かいの老夫婦に変な目で見られたことが^^;
「向田邦子の恋文」は確かにpeauさんの言うような捉え方もあるかもしれないけど、私は彼女が仕事だけでなく、そんな素敵な時を過ごしてたんだと良かったなって思いました。
あの時代があったから、彼女の作品に幅が出たのではと思うのです。…ってこんな事、私が言うのもお恥ずかしいのですが。
彼女の本、未だ全部読んでないんだよね…
宿題は増えるばかりだ~!
Commented by sdat58 at 2005-08-23 21:44
この時期のキュウリの酢もみはいいですね〜
食欲進みます。
まだ残ってません〜〜
Commented by koro49 at 2005-08-23 22:28
>タロさん
さっぱりしてね。いくらでも食べれる♪
未だ残ってますよ~!冷蔵庫にどうぞ!
Commented by peau0320 at 2005-08-23 23:23
そうそう、確か珍しい種類(コラット??)のグレーの猫を飼っておられたのでした♪ で、koroさん、よく覚えてますね。お相手は植田いつ子さんだったんだ。向田さんは整理整頓が駄目で、でも海外に行く前に片付けるのは縁起が悪いと、わざと汚いままでいつも出かけていたのに・・・ あの事故の時は何故か綺麗に片付いていたと何かで読みました。
>あの時代があったから、彼女の作品に幅が出たのではと思うのです。
そうですねぇ。エッセイとは違って小説に描かれた女性はかなり屈折した個性的な人物像だったような・・・ お正月のTVの向田邦子劇場に描かれていたお母さんには、とても艶めいた一瞬をいくつも感じました。あの脚本は彼女の作品を基にして書かれたものですよね・・・ あぁ、私も随分読んだのだけれど(私はハードカバーは図書館派)koroさんと違ってすごく忘れてる。このコメント書いてたら、また読みたくなりました♪
Commented by zephyee at 2005-08-24 03:16
ご無沙汰しております。
気働き、良い言葉ですね。
心に留めて、生活したいと思います。
きゅうりのレシピ、おいしそう♪
お腹がすいてきました(笑)
Commented by k_hana_f at 2005-08-24 08:30
なんだか朝からしっとり落ち着きましたkoroさん。
今日の生地にキュウリとミョウガのこのお料理がよく合う~^^
Commented by tablemei at 2005-08-24 08:41
ohayo〜!
おいしそう〜〜^^お口直しにムシャムシャパクパク!!!
子供の残したパン食じゃぁ、満たされないーーーっ(笑
Commented by koro49 at 2005-08-24 13:58
>peauさん
そうそう、マミオね!彼(?)の事も書いてるよね。
もう一匹シャムネコも飼っていたんだよね。マミオは彼女の死後、ずっと部屋から出てこなかったとか…
そうそう片付け苦手な向田さんが何故か片付けていたんだってね。
その前に植田さんと食事して、その後別れるつもりが、マンションに誘ったらしいよ。
秘めた恋愛というのは、私たちには縁のない話だけど(爆)、でもそんな恋愛を貫き通したというのは、彼女の強さかなとも思う。
ね、彼女の人生にそんな一ページがあって良かったのではと私は思ってる。読まなきゃいけない本多すぎるね^^;
Commented by koro49 at 2005-08-24 13:59
>zephyeeさん
ありがとう♪
でもね、疲れると働かなくなる^^;
キウリ簡単あっさり、お試し下さい♪
Commented by koro49 at 2005-08-24 14:01
>hanaちゃん
あっ!芦屋のお嬢様はそうでなくちゃ~!
しっとり落ち着いてね!
まちがってもグヒヒッなんて笑っちゃいけませんよ!
キウリね、おばあちゃんもこんな風に作らない?
Commented by koro49 at 2005-08-24 14:03
>meiさん
hiruyo~!
あはは!母はね、いつも残り物整理なんだよね!
冷蔵庫に未だ残ってるからおいで~♪
Commented by peau0320 at 2005-08-24 16:14
あんなに綺麗な人だもの、恋愛の一つや二つは当然あったと思ってたけど、あんなに苦しく辛い経験をされてたとは思わなかった・・・ それをまったく誰にも話さなかったというところにすごい強さを感じますね。
今日、ここの記事読み返して思ったんだけど、koroさんのお母さんはお若かったんですね。私の母は大正6年生まれ。戦争に行って捕虜になった父を待っての結婚だったから、晩婚だったのです。
Commented by koro49 at 2005-08-24 18:27
>peauさん
うん、確かに秘めた恋であったかも知れないけど、寸暇を惜しんででも彼に会いに行こうとしてた彼女、それだけの愛を与える事のできる人を見つけれたと言うのであれば、私は辛い経験だけではないと思う。それにね、彼の撮った写真はすごく愛を感じるし、彼女も幸せな表情をしてるよね。
私はあんな激しい恋は出来ないけどね(爆)
peauさんのお母さんって義父の一つ上だよ。まだまだお元気でいれる年なのにね。
母もそう、私を二十歳で産んでるから。亡くなったのが70歳でした。
まあ、私たちは頑張って行きましょう♪
Commented by peau0320 at 2005-08-24 21:10
あ、私が辛く苦しい経験と言ってるのは、いきなり彼にあのような死に方をされたことを指しています。あんなに素晴らしい写真を数多く撮って貰えたのは本当に幸せであったろうし、体の弱い彼の生活をずっと支えたのも、彼女にとっては、そうしたいと思う相手であったし、ものすごく充実してたでしょう。でも彼にとっては、生活を彼女にみてもらうのは当然心の負担だったでしょうから、そのことを彼の死で突きつけられたんじゃないかと私は思ったのです。彼女のことだから、きっと自分の接し方(愛し方)は間違ってはいなかったのだろうかと長く苦しんだのではないかなと。
でも・・・ 誰にも話さずに逝ってしまった彼女のホントの心の裡は(彼の心の裡も)わかりません・・・よね。
Commented by koro49 at 2005-08-24 22:13
>peauさん
あっ、あの事ね!了解!
うん、ほんと当事者でないと解らないことだけど、彼の選択も又彼女を愛すが故?そして、彼女もいつかそんな事が来るのを感じていたかも知れないし、怖れてたかも知れない。そして覚悟もしてたかもね…その後確か彼女は彼のお母さんの面倒も見るんだよね…
全てを受け入れる覚悟の愛だったのでしょう。
今はあちらで幸せでいてくれればいいね♪
それにしても52歳は早すぎる。
私の52歳は、まだまだ鼻たれだったな~(爆)
はい、4年も前でございます♪
Commented by koyukiNY3 at 2005-08-25 13:17
キュウリの1品。母が作ってくれる1品と似ています。
私の母、仕事が忙しくてあまり小さい頃は色んな料理を作ったりはしなかったのですが、中学生くらいからちょっとづつ色んな料理を作ってくれました。その中の1品がKoroさんが作ってらっしゃる1品と似ています。

気働き。心にとめていきたいと思います。
昔はね、ツンツン、自分の事で精一杯。
だけど、最近自分をきちんと持ちながらも相手を思いやる気持ち
ちょっとした心配り、言葉。
そんなことをもっと極めたいと思っています。
Commented by 2of4report at 2005-08-25 15:42
気配りかあ、、さりげなく相手に感じさせずできる心配りが一番いいと思うのですが・・・気配りがお互いできる同士だと、気配り合戦になったりして。
そういうのは平和な1コマなんでしょうね。
Commented by koro49 at 2005-08-25 19:26
>koyukiさん
あっ、似てますか?^^
お仕事されてると、食事の仕度大変なのは良く解ります。
私も経験ありだから^^;

「気働き」そう思っても疲れたり元気がなくなると出来なくなるんだよね。自分に余裕がなくなると気が利かなくなる…
だから、自分が心も体も健康でいれるように努力しないといけないんだよね…
Commented by koro49 at 2005-08-25 20:30
>チリンリさま
>気配りがお互いできる同士だと、気配り合戦になったりして。
そういうのは平和な1コマなんでしょうね。

さすが!気配り合戦で平和な一コマなんて^^
どっかの国の偉い人達にも気配り合戦してもらいたいもんだ~!
Commented by joulupulla at 2005-08-26 21:33
キュウリの酢味噌和え、作りました。
でもね、こっちのキュウリって、デカイ(直径5cm前後あります)し
水分がとーっても多いんです。
でも取り合えず小さく切ってブロッコリーと共に、からし酢味噌
(日本で買ってきた出来あい酢味噌)で和えて、
暫く冷蔵庫に入れてたら、、、
も~~~驚くほどの水分がぁぁぁぁ!
スープの中に浮いてるキュウリのような感じでした。(笑)
味はイケましたが、写真撮るほどのものでもなかったです。(苦笑)
今度また、フィンランドのキュウリの記事、UPしますね!
Commented by koro49 at 2005-08-26 22:55
>joulupullaさん
わあ、挑戦したんだね♪
一度塩もみした?そしてそれを洗って絞るのね。
先日のテレビではさらにそれを酢洗いすれば良いとかって言ってたよ。でも、美味しかったでしょう?^^
はい!そちらのキウリ楽しみ~♪
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