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祈り

先月の上京時、

この本

を手にしてから一番行きたかった展示、目黒区美術館のひろしま/ヨコスカ 石内都展に短時間でしたが行く事が出来ました。
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1 風景・「ヨコスカ」から
初期三部作と言われる『絶唱、横須賀ストーリー』、『APARTMENT』、『連夜の街』で構成されています。
2 時の身体/身体の時
同年の女性達の手足を撮った『1・9・4・7』、不慮の事態で受けたやけど跡、手術跡なをと撮った『Scarz(傷)』
3 不在の肉体・「ひろしま」へ
母の肉体と遺品を撮った『Mother's』と、広島平和記念資料館所蔵の被災した人たちの衣装などを撮った『ひろしま』

の三部構成でした。

『ひろしま』の本を見て、どうしても行きたかった展示ですが、最後にこのパンフレットのドレス他、数枚のドレスが大きく引き伸ばされた展示を観て、石内さんの祈りの気持ちを感じると同時に、それを着ていた方たちが苦しみから解放されて天国に昇って行く様子が見えた気がしました。
この展示は時間がなくて30分ほどしか見れず、再度と思いつつ、それも叶わず残念でしたが、石内さんの作品には、いつか又出会いたいと思っています。

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以前、『Mother's』の写真展があったけど行けませんでした。
『ひろしま』の本を買ったとき、その本が出ているのを知り入手。
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石内都というアーティスト名はお母さんの旧姓で、そのお母さんは、若い頃車の運転免許を取得し、ばりばり働いていた方で、その頃のお母さんが最初に。
後にはお母さんの着ていた下着や日用品、髪の毛の付いたブラシや80歳を過ぎたお母さんの身体の一部などが。c0024861_237589.jpgc0024861_2381446.jpg









石内さんが、遠い昔のお母さんの「おんな」を肯定してるよう・・・と思った写真。
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そしてあるページには、ガードルの同じ部分だけを撮った写真が載っています。
もしそれが関係の無い男性が撮ったとしたら、変○写真と思ってしまいそうな写真たち、本でその部分を見た時、何故か石内さんのお母さんへの憎しみを感じてしまった私でした。
なのでこの本は今回の展示を見るまでは封印していたのです。

今回の展示には映像作品もあり、そこで見た『Mother's』の作品たちの美しさ、清らかさは、本を見て感じた憎しみを綺麗に消し去り、ふと胸が苦しくなるような、涙が出そうな空間に立っていたのです。
それはBGMが「G線上のアリア」であったからばかりではなく、石内さんがこれらの写真を撮った気持ちが、私に響いたからだと思います。

来年の1月11日までの展示なので、機会がありましたら、石内さんの『祈り』と『お母さん讃歌』を感じてください。
by koro49 | 2008-12-25 20:30 | アート巡礼
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